自分の家の煙突一期工事を行いました。
せっかくなので屋根について考察した事を簡単に書いておきます。
屋根勾配は4寸です。屋根に登りやすい勾配と言えば経験上4寸までなので4寸になっております。
メンテナンス性、機能性含めこの形が一番良いとお勧めしているチムニーフラッシングタイプ。
煙突のメーカーは国産煙突「SCS匠」。
煙突トップのメンテナンスを考えれば登りやすさを考慮すべきで、ちょっとしたハシゴで登れる高さの軒高の場所を設けています。
当たり前ですが煙突、ストーブ関係は普段からお客様にお勧めしてる通りの事をやってます。
この家の屋根には煙突以外の設備として、天窓と棟換気があります。
煙突、天窓、棟換気は職人の技術によっては雨漏りリスクがある設備ですが、毎回煙突工事でお世話になっている板金屋さんにお願いしました。
仕事を一緒にやるなかで信頼していますので、その辺は全く心配いらなくて助かりました。
屋根材は色が銀黒の立平葺ガルバニウムを選びました。
立平葺の構造を見れば防水性が高いのが解りますし、長尺の縦の線がダイナミックでスッキリしているからいいな、と屋根を沢山見てきてそう思っていました。
煙突囲いも屋根と同材同色で統一し、煙突の黒色と相まってかっこよく仕上がってとても気に入っております。
天窓は煙突のすぐ下に設定しました。 煙突囲いと天窓が繋がってユニットみたいな感じで良かったと思っています。
この煙突囲いと天窓の枠は屋根の上で作ったのではなく、地上で作って屋根に持っていったんです。 こういう作り方もあるという方法の一つです。
あらかじめ作っておくと、屋根施工がスムーズに行くと思います。屋根は早く施工しないと雨の影響を受けますから。
室内から天窓を見上げると煙突トップが見えるんですよ。 仕事柄、煙の状況など観察したいのでこれは良かったです。
棟換気は外壁、屋根の熱をうまく抜く為に大事な設備です。
棟換気の施工までを巻き戻してみると、棟の先端に熱を逃がすスリットがあります。
その下には通気用の材があって屋根の熱を逃がす構造になっています。
断熱材の厚みを分厚くする事も大事ですが、通気をしっかりして自然に熱を逃がすことはもっと大事だと思います。
薪ストーブは家全体を暖めるので家のほぼ中心に設置しましたし、天窓も家の中心に光を届けてくれて、建設中の現場でも明るさを実感しています。
窓は沢山付ければ、それだけ熱損失が大きいので適切な場所に無駄無く設計するのが良いと思います。
天窓は一個あるだけでも光も風抜けも抜群に効果的。 窓配置だけでも結構考えるに値しますね。
こうして書いてみると屋根一つ取っても設計で考えるべき事は沢山あります。これ以外にも色々あるんですが割愛します。
日々出来上がってくる家を見て施主としてワクワクします。
その一方、設計、監理者として気を張り詰めています。