作業スペースにCI-1G |
交流ペースにDIFIANT |
薪ストーブ導入を決めた理由は?
カヌーにキャンプ道具を積み、流木を集めての焚火料理で酒を飲むことが趣味でした。囲炉裏も魅力的ですが、現実的に考えれば、家の中で薪を燃やし暖房も料理もできる薪ストーブの導入は家を建てる当初からイメージできていました。と言うのも我が家は、中学校の木造校舎の部材(技術室、玄関、職員室受付窓、ガラス窓、床板等)を随所に有効活用して建てた家です。ですから「地域の共有財産」と考え地域交流の拠点として大勢の方が集い活用して頂くことを目指していますので「その空間に薪ストーブが似合う」と確信し導入しました。
陶芸家であるS様。その仕事場です。陶器を焼くにも薪が使われています。薪ストーブで残った灰も陶器の「薬」として使用するそうです。樹木の種類によって色合いが変わってくるそうです。お話を聞く中で陶芸の奥深さに僕も惹かれました。
作品を展示しているギャラリー「陣の里」
薪ストーブを使っていて良かったことは?
デファイアントを設置している交流スペース(ギャラリー)では、主に薪ストーブを焚く季節に展示会やジャズライブを開催しています。薪ストーブの心地よい温もりに包まれ、仲間とワインを飲みながら生で聞くジャズは最高です。また、我が家流のもてなしは、ダッチオーブンを天板に乗せておくだけで超簡単かつ美味しく焼ける「焼き芋」です。揺らめく炎を眺めながら焼き芋を食べて和まないはずがありません。導入してから分かることも多々あり薪ストーブの付加価値にも驚きます。静かに燃えているだけで人を引き付け和ませるのが薪ストーブの魅力なのです。
S様考案のオリジナルログキャリー。コーヒー豆を入れる袋を利用したアイディア作品です!DIY精神が薪ストーブユーザーは高いと思います。是非参考にして作ってみてはいかがでしょう?そんなアイディア作品募集中(笑)
薪はどのように準備していますか?
1シーズンで焚く薪の量は、1週間で1棚として、4棚/月×6ヶ月=24棚の計算になります。また、薪は2冬越して十分に乾燥させたものを焚くようにしています。ですから1シーズン終えても約48棚分の薪をストックし、後は毎年24棚分の薪を調達し、玉切り、薪割りを時間の空いた時に作業をしています。斧1本でそれだけの量を割るので酷使した斧の柄が折れたことがありますが、修理して使用しています。調達に関しては、年に数回は木を切り倒す依頼を受け、原木(薪)を調達しています。まとまって大量(1年分)に入手できませんが、常にコツコツと調達しています。 ※ 1棚/週とは、朝8時に着火し21時頃に最終補給のサイクルで焚き、棚は約6尺四方で薪の長さは40cmです。
S様の薪作りは完全に斧によるものです。斧さばきを見させて頂きましたが、無駄な力が入ってなくスパン!と次々に割ってしまうのには驚きました。簡単に割っている様でいて、そこには経験に裏打ちされた技術があります。木の性質を熟知し、狙ったところに確実に斧を入れる。剣術の域です。斧のこだわりとして長い柄の斧を使うそうです。これは少しでも遠心力を使いたいからだそうです。
こんな割り方も見せて頂きました。あらかじめ上の写真のように割った薪をさらに割る時にこの割り方をするそうです。地面と割る薪の間に木を枕に入れて少し立たせて割っています。これはかなり作業効率がいい割り方だと思いました。熟練度が上がったらこういう割り方もアリだと思います。
暖欒工房CHIJOからのコメント
Sさんは、「いちのせき薪の会」の事務局をされています。Sさん曰く、薪ストーブをはじめ薪のある生活に関連することを「ゆる~く」活動することを目的に設立した会、だそうです。 すでに薪ストーブライフをエンジョイされている方、これから導入しようと検討している方、薪の調達に関する情報が欲しい方、薪割りやチェンソーの安全な取り扱いや研ぎ方を習得したい方、炎を眺めながら仲間と酒を飲みたい方等どなたでも会員になれます。 年会費も500円と格安です。詳しくは「いちのせき薪の会」で検索してみてください。